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日本経済新聞 平成26年3月6日夕刊“マイゴルフ”記事抜粋

プロテスト  留学、転職…3度目の正直

山下 和宏 プロ

 

中学3年で河川敷で初ラウンドした時は110前後、2回目は88で回った。高3の1991年、日本ジュニアに出場したが予選落ちと、試合で大した成績は残していない。世はバブル期でフリーターという言葉がはやりだしていた。高校卒業後は何となく「プロになれればいいな」。でも心配した親が人づてにザ・サイプレスGC(兵庫)を紹介してもらい、キャディーとして働くことになった。それまで気ままにゴルフをしてきたのに、ラウンドは月1回。支配人の入江勉プロには「自分で考え、スイングを一から作り直すべきや」と言われたが、何だかよくわからない。考え過ぎると練習不足で、だんだん球に当たらなくなった。

翌年、研修生になったが給料は10万円ほどに半減、仕事量も格段に増えた。寮の練習グリーンで夜間照明をつけてパット練習などをしていたがフラストレーションが募る。入江さんには「プロテストは、一発合格する実力がないと受けても無駄」とくぎを刺されていた。それでも一度試合に出て、自分の力を試してみたい。95年に半年間 米ロサンゼルス北効にゴルフ留学。アパートとレンタカーを借り、ミニツアーを転戦した。

帰国後、仕事漬けの毎日はこたえた。翌年プロテストを受験したが失敗した。練習時間やラウンド回数を増やしたくてオータニにしきCCに転職。午後はバックを担ぎ1人でラウンド練習に励んだ。

98年、3度目の挑戦でプロテストに合格した。2000年にはツアー14試合に出場(予選通過は1回)。お金はないけど独り身だし、やる気満々だ。ただ平均飛距離270ヤードのティーショットに問題があった。飛ばそうとするあまり肩に力が入って曲がる。左が怖いと思えば右へ。ラフにつかまったらグリーンにのらず、寄せでしのぐしかない。肝心な所でOBをたたくなど、曲がってばかりだった。

以 上

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